1996年2月。
出産予定日である2月24日を目前に控え、心配事が発生していた。

お腹の中の赤さんがべらぼうに大きくなっているのだ。

このまま自然分娩を待っていたらもっと大きくなり、難産になってしまう。
38週目に入ったらすぐに陣痛促進剤を使って産んでしまいましょうと主治医。

2月13日に促進剤、14日に生まれるであろうという話だった。

入院を控え、実家にいた2月11日。
あろうことか、おねしょの感覚で目が覚めた。
お腹が大きくなるにつれトイレが近くはなってきたが、おねしょは初めてだ。
やってしまった、、、少しショックを受けながら、とりあえず風呂場へ。

母親は出勤していて、代わりに、祝日なので父親が居て、朝食を作っていた。
卵焼きのいい匂い。

シャワー浴び終わったら朝ごはんだ
お父さんの卵焼き、好きなんだ♪
おねしょの汚れも恥ずかしい気持ちもシャワーで洗い流すんだ

だけど、流しても流しても止まらないおねしょ。
ハテ・・・起きてるのにおねしょはおかしいな

あ、こりゃもしかして
慌てて服を着て風呂場を出る。

「お父さーん、破水したかもー」
「えええええええええええっ！！！！！！！！」

病院に電話した。すぐに来るように、と。

「行くぞ！！」と父親。
「えっ、卵焼き…」
「だめだ！！」


お腹の中の子にはずっとお願いしていた。
「家族みんながいる時に、
できれば深夜や休日を避けて(時間外料金取られるから)
すぽーんと生まれてきてね」

母の願いどおり、
2月11日の建国記念日が終わってから陣痛が始まり
親方が朝起きて病院に来てから、
病院の営業時間になってから、
分娩台に乗ってからすぐに、すぽーんと

1996年2月12日
長男誕生。

4200グラムの大きな大きな男の子。
良い友達に恵まれ、豊かな人生になりますように思いを込めた名前をつけた。
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長男、明日で25歳になります。
何度も言うけど
こんな複雑な家庭環境にもかかわらずグレずに育ってくれて
家族のことを誰よりも気遣ってくれて守ってくれて
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

このブログも長いこと続けてて（途中何年も空白の時期もあるけど）
その前身の個人サイトの時はまだ幼稚園児だったなーなど思い出しました。

ずっと見守ってくださってる方（いらっしゃるのかどうか）ありがとうございます。
すっかり大きくなりました。

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