つかんだ砂は投げつけてやれ
朝昼晩カレー。
カレーのことを考えない日はなかった。
しかし、「ほぼ毎日カレーを作って食べてる」と言うと、奇異な目で見られる。
「毎日同じもの食べて飽きないの?」
そして「カレーってカロリー高いよね」「体に悪いのではないか」と心配される。
そう。カレーに対する偏見である。
「もしかしたらあなたが思い浮かべてるカレーと私が食べてるカレーはちがうかもしれない」などと言って友達が減る。
カレーへの偏見でもうひとつ腑に落ちないのが「手抜き料理の代名詞」として挙がることだ。
玉ねぎ炒めるだけで1時間かかるのにどこが手抜き料理なの?など言って友達が減る。
カレーを愛するがあまりおれは一匹狼だ。
外食カレーを食べる機会が増え、美味しいカレーと出会い、自分のカレーも最高に美味しい。
一時期は「好きな曲のタイトルと歌詞から思い浮かべてカレーを作る」なんて遊びもした。
当時のレシピを読み返すと、我ながら柔軟な発想力と無理矢理なこじつけ力でカレーを楽しんでいるなあと感心する。
いつしか「カレーの美味しいライブバーを持ちたい」などと夢見るようになり、これは何十年かかるかわからないけど実現したいところでもあり。
そんな美味しい楽しいウキウキのカレーライフに翳りが見えてきた。
自分のカレーが美味しくないのである。
自分カレーへの最初の不満は「美味しいのに、盛り付けの下手さが致命的でマズそうに見える」だった。
ネットで見つけた素敵な盛り付け方を真似してみる。
それと一緒に色んなレシピも真似してみる。
情報ばっかり頭に入れすぎて、「自分のカレー」が揺らいできた。
マズそう、じゃなくてもしかしたらガチでマズいんじゃないのかな・・・。
カレースランプである。
そのスランプから脱出すべく、カレーマイスター講習&試験を受けた。
日本野菜ソムリエ協会がやっている民間の講習であり、資格だ。
カレーマイスターになったからと言って就職に役立つとか、そういうメリットはないらしいが、スパイスの知識が広がったり、カレーの歴史を学ぶのも楽しそうだ。
他の受講者さんとの交流が刺激になるのではないか、とにかくただただ、カレー愛を取り戻したかった。
受講日当日。
25名ほどの参加者。
仙台や静岡、北海道や九州や大阪からも参加者があったようで、全国のカレー好きに注目されている講座なんだなあと思った。
4グループに分かれて受講。
私のグループは、
・自分では作らないけどカレー食べ歩き大好きなおじさん
・旦那さんがインド人の主婦
・レトルトカレー会社勤務、会社の命令で来た主婦
・ご自身の健康のためにスパイスを極めたい主婦
・友達のカレー屋さんを手伝っていて、新しいメニューを開発したい主婦
1限目・カレーコミュニケーション
自己紹介も兼ねて、どうしてカレーが好きなのか、これからどのようにカレーと向き合っていくかを考えたりした。
改めて「あなたにとってカレーとは?」と問われることの難しさ。
2限目・スパイスサイエンス
某食品会社のスパイス部門の方による講義。
実際にスパイスを手に取り、匂いを嗅いだり食べてみたり。
スパイスの歴史や効能を学んだ。
そのあと自分オリジナルのカレー粉を配合したのだけど、あれ、講義の時間配分がうまくいってなかったんじゃないかなあ・・・そこ教えてくれないの?って思った。一番知りたい部分が欠けていた。
昼休み
グループみんなでカレーを食べに行った。
3限目・カレーヒストリー
一番面白かった講義。
講師のスパイシー丸山さんが大変面白く且つわかりやすい。
歴史だけでなくカレーに関する文献、レシピ、お店、とにかくカレーの知識がものすごい。
話術にも長けていて、2時間あっという間だった。
カレーの歴史をもっと掘り下げてみたくなった。
4限目・カレープロデュース
さて、今まで学んできたことを活かして、自分が作ったカレーでパーティーを開きましょう。という企画を練る。
どんなコンセプトでどのようなカレーを作る?
グループで話し合って「見ても楽しい食べても楽しい」「華麗なるカレーパーティー」を考えて発表。
カレーだけではなく、おもてなしの基本みたいなことも学べて、この講義ももっと時間があればいいのにと思った。
試験
試験の内容や合格基準など公開されていないようなので敢えて書かないけど、
各講義きちんと話聞いて、当日配布のテキストをきちんと活用すれば大丈夫。
レポート
受講日から1ヶ月以内に、自分で配合したオリジナルカレー粉を使ったカレーを作り、レシピと写真を提出する。
またはカレーパーティーを開き、その様子の写真とレポートを提出する。
受講日は昨年10月、合否結果は12月末に到着。
無事に合格。
晴れてカレーマイスターになりました。
しかし、正直な感想を書くと
講習は色々と物足りなく・・・これをクリアしただけでカレーマイスターなどという大層な肩書きをもらってはいけない気がする。
神田カレーグランプリで取得できるカレーマイスターのほうがすごいと思う。
総合すると決して満足できるものではなく、誰かに熱心におススメしたい感じではない。
しかし、強く否定もしない。
受講自体はとても楽しかった。
カレー大好きな人たちとひたすらカレーのことばかり話して、カレーのことばかり考えるという貴重な体験ができたと思う。
この肩書きに恥じぬようカレー道を邁進しよう、
これをきっかけに色々と勉強し直そう
そう前向きに考えられたらいいんだけど・・・・
レポート提出にあたり、また自分の未熟さに打ちひしがれる結果となってしまった。
外食カレーも今までは単純に「おいしーい❤︎」と食べていたのに、スパイスは何を使っているんだろう・・・など分析しながら食べるようになってしまい、楽しくない。
実力に伴わない資格など持つべきではないと痛感した。
カレー・・・キミのこと
知れば知るほどわからなくなるんだ。
※それから数ヶ月、またぼちぼちとカレー熱を取り戻し始めたところで、ブログ書こう!と思った次第。
冒頭に挙げたカレーへの偏見をこの世からなくしたい、
そう思って鼻息荒くしていたけど、カレーってもっと自由なものだよね
偏見を持っているのは自分のほうかもしれないな
カレーイズジャスティス
カレーのことを考えない日はなかった。
しかし、「ほぼ毎日カレーを作って食べてる」と言うと、奇異な目で見られる。
「毎日同じもの食べて飽きないの?」
そして「カレーってカロリー高いよね」「体に悪いのではないか」と心配される。
そう。カレーに対する偏見である。
「もしかしたらあなたが思い浮かべてるカレーと私が食べてるカレーはちがうかもしれない」などと言って友達が減る。
カレーへの偏見でもうひとつ腑に落ちないのが「手抜き料理の代名詞」として挙がることだ。
玉ねぎ炒めるだけで1時間かかるのにどこが手抜き料理なの?など言って友達が減る。
カレーを愛するがあまりおれは一匹狼だ。
外食カレーを食べる機会が増え、美味しいカレーと出会い、自分のカレーも最高に美味しい。
一時期は「好きな曲のタイトルと歌詞から思い浮かべてカレーを作る」なんて遊びもした。
当時のレシピを読み返すと、我ながら柔軟な発想力と無理矢理なこじつけ力でカレーを楽しんでいるなあと感心する。
いつしか「カレーの美味しいライブバーを持ちたい」などと夢見るようになり、これは何十年かかるかわからないけど実現したいところでもあり。
そんな美味しい楽しいウキウキのカレーライフに翳りが見えてきた。
自分のカレーが美味しくないのである。
自分カレーへの最初の不満は「美味しいのに、盛り付けの下手さが致命的でマズそうに見える」だった。
ネットで見つけた素敵な盛り付け方を真似してみる。
それと一緒に色んなレシピも真似してみる。
情報ばっかり頭に入れすぎて、「自分のカレー」が揺らいできた。
マズそう、じゃなくてもしかしたらガチでマズいんじゃないのかな・・・。
カレースランプである。
そのスランプから脱出すべく、カレーマイスター講習&試験を受けた。
日本野菜ソムリエ協会がやっている民間の講習であり、資格だ。
カレーマイスターになったからと言って就職に役立つとか、そういうメリットはないらしいが、スパイスの知識が広がったり、カレーの歴史を学ぶのも楽しそうだ。
他の受講者さんとの交流が刺激になるのではないか、とにかくただただ、カレー愛を取り戻したかった。
受講日当日。
25名ほどの参加者。
仙台や静岡、北海道や九州や大阪からも参加者があったようで、全国のカレー好きに注目されている講座なんだなあと思った。
4グループに分かれて受講。
私のグループは、
・自分では作らないけどカレー食べ歩き大好きなおじさん
・旦那さんがインド人の主婦
・レトルトカレー会社勤務、会社の命令で来た主婦
・ご自身の健康のためにスパイスを極めたい主婦
・友達のカレー屋さんを手伝っていて、新しいメニューを開発したい主婦
1限目・カレーコミュニケーション
自己紹介も兼ねて、どうしてカレーが好きなのか、これからどのようにカレーと向き合っていくかを考えたりした。
改めて「あなたにとってカレーとは?」と問われることの難しさ。
2限目・スパイスサイエンス
某食品会社のスパイス部門の方による講義。
実際にスパイスを手に取り、匂いを嗅いだり食べてみたり。
スパイスの歴史や効能を学んだ。
そのあと自分オリジナルのカレー粉を配合したのだけど、あれ、講義の時間配分がうまくいってなかったんじゃないかなあ・・・そこ教えてくれないの?って思った。一番知りたい部分が欠けていた。
昼休み
グループみんなでカレーを食べに行った。
3限目・カレーヒストリー
一番面白かった講義。
講師のスパイシー丸山さんが大変面白く且つわかりやすい。
歴史だけでなくカレーに関する文献、レシピ、お店、とにかくカレーの知識がものすごい。
話術にも長けていて、2時間あっという間だった。
カレーの歴史をもっと掘り下げてみたくなった。
4限目・カレープロデュース
さて、今まで学んできたことを活かして、自分が作ったカレーでパーティーを開きましょう。という企画を練る。
どんなコンセプトでどのようなカレーを作る?
グループで話し合って「見ても楽しい食べても楽しい」「華麗なるカレーパーティー」を考えて発表。
カレーだけではなく、おもてなしの基本みたいなことも学べて、この講義ももっと時間があればいいのにと思った。
試験
試験の内容や合格基準など公開されていないようなので敢えて書かないけど、
各講義きちんと話聞いて、当日配布のテキストをきちんと活用すれば大丈夫。
レポート
受講日から1ヶ月以内に、自分で配合したオリジナルカレー粉を使ったカレーを作り、レシピと写真を提出する。
またはカレーパーティーを開き、その様子の写真とレポートを提出する。
受講日は昨年10月、合否結果は12月末に到着。
無事に合格。
晴れてカレーマイスターになりました。
しかし、正直な感想を書くと
講習は色々と物足りなく・・・これをクリアしただけでカレーマイスターなどという大層な肩書きをもらってはいけない気がする。
神田カレーグランプリで取得できるカレーマイスターのほうがすごいと思う。
総合すると決して満足できるものではなく、誰かに熱心におススメしたい感じではない。
しかし、強く否定もしない。
受講自体はとても楽しかった。
カレー大好きな人たちとひたすらカレーのことばかり話して、カレーのことばかり考えるという貴重な体験ができたと思う。
この肩書きに恥じぬようカレー道を邁進しよう、
これをきっかけに色々と勉強し直そう
そう前向きに考えられたらいいんだけど・・・・
レポート提出にあたり、また自分の未熟さに打ちひしがれる結果となってしまった。
外食カレーも今までは単純に「おいしーい❤︎」と食べていたのに、スパイスは何を使っているんだろう・・・など分析しながら食べるようになってしまい、楽しくない。
実力に伴わない資格など持つべきではないと痛感した。
カレー・・・キミのこと
知れば知るほどわからなくなるんだ。
※それから数ヶ月、またぼちぼちとカレー熱を取り戻し始めたところで、ブログ書こう!と思った次第。
冒頭に挙げたカレーへの偏見をこの世からなくしたい、
そう思って鼻息荒くしていたけど、カレーってもっと自由なものだよね
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HN:
数字9
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非公開
自己紹介:
神奈川在住。
色んな音楽に出会うことに喜びを感じながら、ゆるゆる生活する日々。…でしたが
2010年10月、夫が「ヘマンジオペリサイトーマ」という脳腫瘍で倒れ、摘出手術に成功したものの、高次脳機能障害と視覚障害のため、リハビリの真っ最中。
がんばってます。
色んな音楽に出会うことに喜びを感じながら、ゆるゆる生活する日々。…でしたが
2010年10月、夫が「ヘマンジオペリサイトーマ」という脳腫瘍で倒れ、摘出手術に成功したものの、高次脳機能障害と視覚障害のため、リハビリの真っ最中。
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